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せいさんミニ通信(5)

2015.12.20  ことばは生きている・・・ジョークのセンス

 昨日12.19は安保法が強行採決され3ヶ月。反対の運動はさまざまに続いているようだ。
 「SELDs 民主主義ってこれだ!」( SELDs 編著 大月書店 )を読む。
 運動をしながらこの本をまとめた彼らの編集力=チーム力にあらためて脱帽の思い。
参加したメンバーの個性あふれるコメントもおもしろいが、メッセージを送った何人か
の学者文化人の一人高畑勲さんのことばから、ジョークとはかくあるものと知る。
〈古代ローマ人は書いた If you want peace, prepare war
しかしフランスの詩人プレヴェールは言った If you don’t want war, repare peace 〉
 若者たちよ、 繕え、 平和を  (高畑勲)
 授業でも、こんなセンスでジョークを言わないとね。               (HIRO)

2015.12.18  クリスマスツリー

 愛知数学サークルの山科さんに教えていただいたクリスマスツリーを両面折り紙で生徒と一緒に作った。

   

作り方

2015.12.09  カキツバタ

 先日、小学校時代の同級生から、「五千円札の裏に描かれている花はどこの花か知っているか。」と聞かれた。
「全く知らない。」と答えると、2015年5月2日の中日新聞のコピーを取り出し、隣町の知立市八橋にある『八橋かき
つばた園』のものだと教えてくれた。
 八橋のかきつばたは小学校の頃、、毎年かきつばたの見ごろの時期に写生大会があった。一度も入賞したこと
はなかったが、こんな由緒あるかきつばた園とは知らなかった。

2015.11.15 「台地を拓く都築弥厚の夢」安城歴史博物館で開催中2016124日まで)

  安城市で育った人は誰でも知っている(?)安城で一番の有名人都築弥厚は江戸時代に碧海台地に
用水開発を計画し、後の明治用水の基を作った人。今年は生誕
250年で特別展開催。弥厚の計画のた
め測量したのは同じく安城で関流和算家石川喜平。今回の特別展にはこの石川喜平のコーナーがあり、
喜平ゆかりの和算の史料が展示されている。(その一部は
10年前名古屋で行われた「庶民の算術展」
にも紹介されていた。)興味深いのは、楕円に関する求積問題を考えるために丸太から作った(らしい)
円柱の斜め切断模型(実物!)。その中で断面に内接する円や接する球を考えていたことが伺える。

 歴史博物館はサークル例会会場の文化センターから東へ車で約7,8分のところ。特別展なのに無料です!!
  詳しくはhttp://www.katch.ne.jp/~anjomuse/                                         (HIRO)

2015.11.8 時代小説家宇江佐真理さんの訃報  

 宇江佐さんはライフワークであった「髪結い伊三次」捕物シリーズはじめ江戸市井の人びとの生活を情感あふれる
文体で描いた(私とほぼ同年)1949年生まれの函館在住の作家。ウエザ・リポートと名づけられたエッセー集で、一度
も東京で生活していない大工の奥さんが台所からどうして江戸の町をリアルに描くのか描けるのか、手の内を教えて
くれる。先月発刊されたリポート第2集「見上げた空の色」文春文庫版には乳がんとの闘病記録も掲載。「悲しむ人も
いるから、私はまだ死にません。死にません」と結んでいたのに。(HIRO)

2015.9.28  キヨク

 社会問題をテーマに活動するアイドルグループ、制服向上委員会は27日、
東京・武蔵野市で沖縄・辺野古の新基地反対集会に参加して笑顔で語った。
(いろいろいわれているが)「「私たちのモットーは清く、正しく、美しく。
よく左翼とか右翼とか言われますが、私たちは“清く”です」(日刊スポーツより)
 うーん、ことばのセンスに感心!!!
授業で「昭和の駄洒落」といわれないように、
ことばを磨かないといけないです。
ちょうど庭には「タカラヅカ」の花が咲いていた。   





                                          HIROTA
 

2015.9.09  三角関数を教えること

 サークルの会員で工業を教えるKさんは今問題の鹿児島県知事の発言に次の感想を寄せた。
 私は、工業の教員です。いつも生徒に言っている事があります。
 「物を買うだけの人は計算なんて余りいらない。安くて良い物なら買うのです。しかし、安くて良い物を作るため
には多くの計算が必要です。ものづくり日本の未来は君たちにかかっています。」
 日本を支えているものづくりに携わっていない、物を買うだけで作った事のない人は計算をした事がないので、
そう考えると思います。
 プログラムは式の集まりです。土木科で富士山の高さを求める測量などでは、sin、cos、tan無くして出来ません。
原理を理解して測量しているのか、理解せずに測量しているのか。これによりだいぶ違います。ただ、測量する
なら誰でも出来ます。しかし、原理を理解して測量する人は測量しながら新しい機械を作り出す力があります。
これが日本の現場からの物作りだと思っています。
 工業だけではなく、生物に関係する農業や経済学の商業に、美を作る美術などのサービス業にまた、良い物や
安い物を見抜く知識などなど、心を豊かに生きるためには多くの教養が必要だと思います。
 かの鹿児島県知事は自身の高校時代のヒット曲である高石友也の「受験生ブルース」の歌詞の一節を思い浮か
べて、sin cosを役に立たないと記者の受けを狙って言った程度かもしれない。しかし居酒屋談義の話を知事の記
者会見でいうのか、と私も思う。Kさんの工業の教員としての静かな怒りに共感するとともに、すべての高校生に数T
でsin,cos,tanをどうしたら楽しくわかりやすくわかってもらえるために工夫を凝らしている数学教師も、軽口でしゃべっ
て後で撤回する「政治家」にもっと怒っていいものと思う。

 追記:今は亡き小林昭先生が三角関数の授業で教壇に紙を巻いたソーセージを持ち込んで包丁で紙ごとソーセー
ジを一刀両断して紙を開いてどうだ!これがsinだ!!という実践をしたことを思い出した。          (HIRO)

2015.9.02  サイン、コサインより花の名前

 鹿児島県の伊藤祐一郎知事が、27日に開かれた県の総合教育会議で、女性の高校教育のあり方について、
「高校でサイン、コサイン、タンジェントを教えて何になるのか」「それよりもう少し社会の事象とか植物の花や草の
名前を教えた方がいいのかなあ」と述べていたことが分かった。知事は28日の定例記者会見で「口が滑った。女
性を蔑視しようということではない」と発言を撤回する考えを示した。
 総合教育会議での発言は、25日に公表された全国学力・学習状況調査の結果について、知事の目標設定を問
われた場面だったという。知事は28日の記者会見で「サイン、コサイン、タンジェントの公式をみなさん覚えていま
すか。私もサイン、コサインを人生で1回使いました」と釈明した。            【8月28日朝日新聞デジタル】

2015.8.23  三上満氏逝去の報
 
 マンさんの愛称で知られた教育実践家であり、教職員組合運動、労働運動の指導者であり、
教育評論家であり、宮沢賢治の研究者でもあった三上満氏が8月21日亡くなられたことを知った。
 東京足立区の生徒指導担当の教師としての数々の実践エピソードから3年B組金八先生の
ひとつのモデル像が生まれたという。ちなみに仲本正夫氏の「学力への挑戦」もそのモデルの
ひとつ。ブラックボックスが取り上げられた。
 マンさんを始めて目の当たりに見たのは30数年前当時の日教組の大会。私も愛知高教組の
代議員として初参加。マンさんはすでに非行克服の実践家として知られていて、都教組教文部
長として登場。討論で執行部原案に反対し、教育の問題で総団結を訴えた名演説。飛び交う野
次を鎮めて主流、反主流の代議員が聞きほれた場面はほんとうにドラマを見るようであった。
                                                   (HIRO)

2015.7.26 伊坂幸太郎は「仙台ぐらし」

 思い立って7月24日ひとり東京国会へ。(ジパング倶楽部会員なのでお値打ちです)日比谷野外音楽堂には
何とか滑り込め小林節さん、香山リカさんらの明快なスピーチを聞けたが、そのあと議事堂周辺では夜の帳
の中で人の波にもまれて、交通規制でうろうろしておしまい。正門前にも官邸前にもたどり着けず。
 しかし往復の新幹線でしっかり本は読めた。伊坂幸太郎のエッセイ集「仙台ぐらし」(集英社文庫2015.6)は
一気に読み、ついでに「魔王」(講談社文庫2009.3)も読み返す。
 この本には「新聞紙を25回折り畳んだら富士山の高さになる」ことが計算する場面とともに登場するので、
指数関数の授業で取り上げたことがある。この話の舞台が仙台であったことは忘れていた。「魔王」は2005
年単行本で発表。ファシズムの出現を予感させるこの小説の近未来は今??            (HIRO)

2015.7.21 数学教室休刊の知らせ

 7月19日付けで数教協および数学教室編集局より9月号より休刊のお知らせが数教協HP上に載った。
 発行元の国土社が民事再生手続きに入ったことによるそうである。購入先の書店の話によれば、取次
店の倒産に続くものであり、いわゆる良書出版はきびしいらしい。
 この全国大会に向けてレポート作成のため、過去の実践を「数学教室」のバックナンバーで調べている
最中でもあり、残念、無念の思いで一杯である。
 一刻も早く復刊を願う。                                          (HIRO)

2015.7.16  三重の侮辱

 安全保障関連法案は、きのう衆議院の特別委員会で与党が強行採決をしたが、本日の朝日新聞の
「天声人語」に安部政権の解釈変更について憲法学者の樋口陽一氏が「三重の侮辱」のだという批判
が紹介されている。
 なお、樋口陽一氏は今年の数教協 第63回全国研究大会 (みちのく仙台大会)で記念講演をされる。

 侮辱とは、人前で相手を見下して恥をかかせることをいう。よく似た侮蔑という言葉より程度がひどい
という。後者は表情や態度に表れる場合が多いが、前者は具体的な言行を伴う。中村明著『日本語 
語感の辞典』による説明に得心が行く▼その侮辱が三つも重なるというのだから罪深い。集団的自衛
権を行使できるとした安倍政権の憲法解釈変更について、憲法学の権威、樋口陽一さんは「三重の
侮辱」だと批判した。有識者がつくる「国民安保法制懇」の13日の記者会見で語った▼第一に国会
審議への侮辱である。9条の下では集団的自衛権は使えないとする従来の解釈は、何十年にもわた
る国会論戦の中で確立されてきた。その積み重ねを一気に吹き飛ばしたのが、昨年の閣議決定であ
り、安保関連法案だ▼第二に最高裁判例への侮辱である。解釈変更の根拠として、米軍駐留の合憲
性が問われた砂川判決が挙げられる。樋口さんの見るところ、これは牽強付会(けんきょうふかい)に
もなっていない議論で、学生の答案であれば落第だ▼第三は歴史に対する侮辱である。戦後体制(レ
ジーム)からの脱却を図る首相の歴史認識の危うさに触れ、それが法案につながっていると指摘した。
樋口さんの分析は問題の大きさと深さを摘出して鋭利だ▼きのうの採決強行で、さらに侮辱が重ねら
れた。民主主義そのものへの侮辱である。国民の理解が進んでいないことを認めながらの暴挙は国民
に対する侮辱でもある。怒りの声がいよいよ高まり、広がるのは必定だろう。

                                     朝日新聞 「天声人語」7月16日(木)

2015.7.04  杜の都仙台は(その2)・・・故菅原文太氏も学んだ地

 昨年11月末にがんで亡くなった菅原文太氏も仙台一高出身。しかも樋口陽一、井上ひさし両氏
の1年後輩という。亡くなる1ヶ月前病身をおして沖縄県知事選で辺野古新基地建設反対の翁長
現知事の応援演説に立ったことは有名な話。
 政治の役割は2つ。
「国民を飢えさせないこと」「戦争を絶対にしないこと」病魔と闘いながら全身全霊をこめて訴えていた。

 夫人文子氏による追悼へのお礼のコメント。
・・・『落花は枝に還らず』と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。1つは、先進諸国に比べて格段
に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう1粒の種は、日本が再び戦争をしないという願い
が立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした。すでに祖霊の1人となった今も、
生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。

 夫人は今、「辺野古基金」の共同代表の一人。全国から寄せられた寄付金は6月24日現在38000件、
3億6000万円という。(その中の1件に私も参加) (HIRO)

2015.6.23 杜の都仙台は・・・井上ひさしの学んだ地  

 樋口陽一氏は、井上ひさしと仙台一高で同級生という。(大会案内の講師紹介より)
 井上ひさしの名作「父と暮らせば」の上演が原爆投下70年を迎えて始まっている。
愛知県でも豊橋、幸田(9月6日)岡崎(9月7日)名古屋と演劇鑑賞会の企画で上演がはじまる。
有名な氏のことば「むずかしいことをやさしく,やさしいことをふかく,ふかいことをおもしろく,
おもしろいことをまじめに,まじめなことをゆかいに,ゆかいなことをいっそうゆかいに」
は数学の教師の心得とは数教協の会合である方からお聞きした至言であった。
ところで、「父と暮らせば」を演鑑の会員でない方是非観に来てほしいと岡崎演鑑の役員を
している知人が.サークル関係にも伝えて、といっていた。(Hiro)

2015.6.22 杜の都仙台で・・・8月2日〜4日の数教協全国研究大会  

 少し出遅れたが、参加申し込みをする。4日の記念講演は仙台出身の憲法学者樋口陽一氏。
樋口氏は6月19日小雨降る国会前でSEALs(自由と民主主義のための学生緊急行動)の呼び
かけで集まった2500人の若者の前で挨拶をした。「若い諸君の力強い声、生き生きした姿。この
国の今と未来にもう一度私は自信を持ちました」(ジャーナリスト岩上安身氏のIndependent Web
Journal がWEB報道をしている。)
 講演では『70回目の8月15日を前に憲法を考える』と題して話される。(Hiro)

2015.6.21 「折々の言葉」

 6月21日(日)の朝日新聞の「折々のことば」は京都大学名誉教授 森毅氏(1928〜2010)の言葉です。
森毅氏は1972〜1991の20年間、数教協副委員長でした。

 「折々のことば」80

 なまいきが民主的なんだ  森毅

 なまいきと思えるくらいの友人関係がいい。友だちといえばすぐに同級生、同期生のことになってしまう。
20歳くらい年の差のある友人がいてもいいのに。友だちの幅がとても薄くなっている。年長者を「上級生」
と考えずに、「友人」と思うこと。そして対等に話すこと。そこからやり直さないと世界は広がらない。
           名物数学者のエッセー集「ものぐさ数学のすすめ」から。      (哲学者 鷲田清一)

2015.3.3   祝 釜石2019ラグビーW杯会場決定!! 

 津波で流された跡地(鵜住居地区)に復興スタジアムを建設予定。鵜住居は、津波に襲われても
地域の小学校、中学校すべての生徒が高台に避難できたことで有名になったところです。

 実はあの震災後、市民チーム釜石シーウエイブスのサポーターになっています。メディカルトレーナー
としてコートの外でも選手同様に動くK君が碧南時代の妻の教え子なのです。
 
1月秩父宮まで応援に行きましたが、トップリーグへの道は今年初めて挑んだチャレンジ戦でも厳しい
ものがありましたが、これを機会にラグビーの町の復興を願っています。

 先日の盛岡での数教協の研究集会の折、杜陵サークルの皆さんにエールを送ってきました。
  もちろん豊田も盛り上げてください・・・                     (HIRO)

2015.2.25  映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

 「チューリングマシン」を考え出したアラン・チューリングを主人公にした映画。
 「チューリングマシン」は半世紀近く前に読んだ学生時代のゼミのテキスト
 「Intoroductionn to Metamathmatics」に登場して何だこれは!?という記憶がよみがえった。
 今年度アカデミー賞脚色賞受賞。3月13日公開。安城コロナでも上映。
 話し変わって、「かぐや姫の物語」は長編アニメ部門賞落選残念!!!!
2年続きでディズニーに負けたか。昨年4月高畑勲監督にお会いしたことを思い出し、よけいに悔しい。(HIRO)

2014.11.30「自閉症の僕が跳びはねる理由」

 東田直樹(ひがしだ なおき)さんは1992年生まれ。会話のできない重度の自閉症児です。
幼い頃から文字に強い興味を示していたので、母親と一緒にキーボードを使う練習を繰り返し、
自分の意思を表現できるようになりました。

 第4回(2003年)、第5回(2005年)グリム童話賞の中学生以下の部で大賞を受賞。受賞作品
2003
「白い小鳥」、2004年「この世で一番美しい音」)「勇気はおいしいはず東田直
樹作品集」(2005年 小学館)に収録されています。

 2004年、自閉症の東田さんが自分の気持ちを書いた本「君が僕の息子について教えてくれたこと」
エスコアール出版部)を出版。
 2013年、日本で8年間英語教師の経験があるアイルランド在住国際的にも有名な作家David
Mitchell
氏は重度の自閉症の息子にどう接してよいか困っていた時、インターネットでこの本を
見つけ取り寄せた。この本は、
まるで息子が自分に語りかけているようだと感じ、コミュニケー
ションをあきらめていた
Mitchell に希望の灯がともった。そこで、妻のKeiko Yoshida氏と翻訳。
Mitchell夫妻の翻訳した本「The Reason I Jump」は、現在、世界20か国以上で翻訳、出版され、
自閉症の子どもを持つ、世界の多くの家族も救うことになっている。
 2014にNHKテレビで再放送された「君が僕の息子について教えてくれたこと」(9月と11月
に再放送)
は東田さんと
Mitchell 氏との交流、アメリカの医療機関からの依頼でニューヨークでの
講演の様子など、東田さんの本と自閉症の子供を持つ人たちと交流を描いた感動の物語です。


YouTube 君が僕の息子について教えてくれたこと」で見ることが出来ます。

2014.11.28  久し振りに観た3時間16分怒涛の映画「0.5ミリ」     

 わけあり惚け(予備軍)老人たち(織本順吉、坂田明、津川雅彦、柄本明ら)と押しかけ介護ヘルパー
の淡々としかし激しい日常を196分にわたり、描いた快作。
 監督は奥田瑛二の長女・安藤桃子、主演は次女・安藤サクラ。説明不足で終わった最初のエピソード
の意味が3時間たっておぼろげに想像できる作品。そして、戦中派教師津川に延々7分近くも言わせる
「戦争はいけません」・・若い監督がインタビューに答えて「作品の原点は『怒り』」の意味がわかる。
 名古屋では名演小劇場で上映中。 www.05mm.ayapro.ne.jp/            ( HIRO 2014.11.27)

2014.11.01  Stand up for your right  ・・・若者たちの声

  1025日東京渋谷の路上でSASPLEのデモが行われた。(新聞でも小さいながら写真つきで報道)
「立ち上がれ 君の権利のために」は先頭のトラックの荷台で訴えた大学生のスピーチの中の一節。
聴きなれた「演説」というより、自分の言葉で特定機密保護法と自分たちの今を自分の言葉で語り
かける新鮮な訴え。他の若者たちも交代してデモ中のトラックの荷台に乗り込み、訴えを続ける。
ユーチューブ(
SASPL DEMO FINAL@shibuya2014/10/25
でデモの様子と若者の訴えは見ることができる。近頃の若者は・・・とぼやく人にはお勧めの映像です。
                                          (
HIRO

2014.11.01  10.28の中日新聞記事に「40人学級復活財政審求める」の報道   

  まず内容もさることながら、「復活」というこの見出しにはびっくりした。どう考えても「改悪」
ではないか。編集部はしっかりしてほしい。
 もちろん内容にも唖然。財政審(財務省)の言い分は、いじめ認知割合が導入前から導入後に増えた
ので、
35人学級にした成果は見られないということだそうである。いじめ発生件数ではない、認知件数
である。一人ひとりの子どもの声をくみ上げる機会が増えたと捉えられないのか。このことについては
あの下村文部科学大臣ですら批判している。文科省がんばれ。

 全国の親たちも声を上げている。(こどもたちの未来を守ろう-35人学級の存続をなど)リンクしている
「さんすうしい!」のブログに紹介があった。 現場もがんばらなくては。   (
2014.11.1 HIRO

2014.7.26 「西三数学サークル通信第7集」発刊に寄せて 

 8月7日〜9日岐阜で開かれる数教協第62回大会に合わせてサークル通信第7集
が発刊された。このところ年間15〜16回の例会+3月合宿研究会を活動サイクル
として通信発行50号(4年4ヶ月分)の集大成である。現在は、主として例会→通信
(紙&ネット)→HP版通信という形態で運営されているが、この実務のほとんどは
ご存じのように事務局に負っている。
 いまや学校を取り巻く環境は激変し、現職のメンバーが金曜19時の例会に間に
合うように参加するのは大変なことになっているし、参加メンバーも出入りは多
い。しかしこの7集にレポートを紹介しただけでも会員でのべ33名(合宿研参加者
のレポートおよび投稿レポートを含む)のレポートやメンバーが参加した数教協
などの研究会の興味ある報告など合計記事200本近くの報告が掲載されている。
「サークル通信」が日々授業で出会う数学の指導の疑問やハッとする生徒との
やり取り、生徒に伝えたい数学の面白さの発見など、数学の教員としてつなが
りたいという気持ちの表れだと思う。
 新聞で見かけた本のこと、研究会でみた全国各地の教師の実践、なども参加
したメンバーを通じて紹介してもらい、大きな刺激となっている。
 この本はそうして生まれている。巻頭言で田中さんが書いているように、250号
にとどまらず続いて行ってほしい。竹中さんこれからもよろしく。 (HIRO) 
 

2014.7.26 映画「ローマの教室で 我らの佳き日々」

    問題を抱えるローマの公立高校の3人の教師たち・・・女性校長、熱血補助教員、黄昏のベテラン教師が
2学期早々、親が蒸発したり、喫煙したり、女生徒のやんちゃにふりまわされる・・ことを通じて、教師の生き方や
生徒との関わりを描いた作品。
 「答えはひとつじゃない。人生は色とりどり、それぞれ好きな色があっていい」
 生徒だけではなく先生のつながりも描く。

 この夏、生徒との関係作り、先生もつながるために全国各地で長い歴史を持つ民間の教育研究団体が手弁当
で大会を開く。数学教育協議会も8月7日〜9日岐阜で第62回大会を開く。夏休みでも現場は忙しい。しかし、2
学期に向けてつながるためにぜひ参加を。

ちなみに映画は8/30(土)〜名古屋・名演小劇場で。(東京・岩波小ホールは8/23〜)(HIRO) 

2014.6.25  映画「真夏の方程式

2014.5.15 アンと幾何学

毎朝NHKの朝ドラを見るのが楽しみの一つとなっている。現在は「花子とアン」。「赤毛のアン」
の翻訳者村岡花子が主人公。女学校時代英語以外全くだめという姿がちょうど今描かれているが、
アンもまた幾何学の学習については次のようであったという。

・・・・『幾何学再発見』(瀬山士郎 日本評論社2005)の冒頭より

幾何ではアンは悪戦苦闘でした。
「あんなおそろしい、いやなものはないわ、マリラ」アンはうめいた。
「いつまでたっても、さっぱりわけが分からないと思うわ。想像の余地なんて、ちっともないんですもの」
                         モンゴメリ『赤毛のアン』村岡花子訳 新潮文庫

 「平面幾何はお好き?」という質問に、気軽に「はい」と答える人が大勢いると実にいいのだが、残念な
ことに平面幾何はブラームスほどには好かれていないのかもしれない。実際、アンは幾何学には悪戦苦闘
だったらしい。

(略)
 アン、きっと君は楽しい数学教育と素敵な数学の先生に巡り合いそこねたんだね。もう一度幾何の世界
を訪ねてごらん。そこにはきっと君が本当に会いたかった数学があるから。
                                             HIRO

2014.4.6  高畑勲の講演会でサークルの紹介

  組合(愛高教)の新任歓迎の集会
「スプリングジャンプ」でサークル紹介
の出店をしながら、初めて高畑勲の
講演を聞けるという貴重な機会を得た。
 控えめなしゃべり方とはうらはらに、
論理はするどい。質問者に答えて曰く
「左翼、右翼の定義はあるのか。護憲
を行ったらなぜ左翼か。護憲は定義で
きる。護憲を左翼というように決めるな
ら私は左翼・・・」言葉に厳しい人と思っ
た。
 参加者は200名以上ではないか、久
し振りに若い人の参加が多い集会で
あった。2部のパーティではサークルブ
ースにも若い人が多く訪れてくれて
「100時間」や「見える数学」を手にとっ
てもらった。 講師の高畑さんも気楽に
立ち寄ってくれて、三角数のボール積
みのパズルを楽しんでもらったのには
びっくり。別の参加者と話をしていて直
接お話できなかったのは残念!   
                  (HIRO)

 ↑愛高教 提供
 
 ↑本とサークルの紹介


2014.4.1  教科書と参考書の関係を考えた・・・愛知物理サークル例会の話題から

 愛知物理サークルは岐阜物理サークルとともに西三数学サークルの兄弟みたいなサークル。(いや兄貴分のサークル。
HPは西三HPよりリンク)
 2014.2.15の例会報告に、物理とともに数学を教えているというSさんの数学の授業についての発表が載っている。

 「(Sさんは)今年度は理科だけでなく数学も教えているとのことで、教科書の内容と公式を覚えるだけでなく、実際に確認
させることを重視した自身の授業について紹介してくれました。
 例えば、教科書の円錐の体積の記述では水を使って体積が円錐3杯分で円柱が一杯になることに触れられています。
また、おうぎ形の面積では 近似をつかった証明が載っています。
 (Sさんは)教科書が改善されているように感じるとのことですが、理科にも同様に起こっている教科書の参考書化は、
生徒が自発的に考え、発想する機会を奪っているとの側面も併せ持ちます。公式を「へえ〜」と感心するような方法で
確認することも大切ですが、それを導き出す探究的な楽しみが損なわれかねないのです。学ぶ側にとって何が有益なのか
ということについての議論があるところではないでしょうか?」
 結果を示すだけでなく、なぜ?を考えさせ、納得に導く教具なり、授業がやはり大切ということでしょうか。
少し考えさえられました。                                               (HIRO)

2014.03.19 『教育論議の作法 ― 教育の日常を懐疑的に読み解く』
                                         (広田照幸 時事通信社2011)

 「教育改革を声高に主張する議論はどことなくうさんくさいところがあり」、「ちょっと引いて、
教育をふまじめに語ってみたい」として書かれた本。
 「教育には混沌、雑然さが必要」、「教員集団の同僚性と協力性を壊すな」、「教育は達成できる
目標ばかりではない」など、目次の見出しを見ても共感するところが多い。
 元は、教員希望者向けに「教員養成セミナー」に連載した「試験に出ない用語解説」というものを
中心にまとめたもの。若い教員にお勧めの一冊。
 ちなみに著者は専門が教育社会学(日大教授)だが、「こんなに役立つ数学入門 ― 高校数学で
解く社会問題」(共著、ちくま新書2007)という本も著わしています。         

2014.03.17 朝日歌壇

  泣かないで山田先生泣かないで先生のクラスの生徒でよかった
                                        (名古屋市)中村 桃子

  選者(永田 和弘氏)の評:
 卒業式のシーズン。中村さんは先生に泣かないでと呼びかけるが、こんなことを言われたら
 先生はもっと泣いてしまうだろう。

2014.3.10 映画「家路」www.bitters.co.jp/ieji/上映中

 原発事故で立ち入り禁止となった家の家族の姿と関係を描いた作品。監督は久保田直。
ドキュメンタリ出身らしい静謐な映像。(是枝裕和が協力)
 松山ケンイチと田中裕子の親子の姿がいい。義兄となる内野聖陽もいい。そして内野と
安藤サクラの夫婦関係がせつない。松山と中学の同級生山中崇(「ごちそうさん」のあ
の人)が立ち入り禁止の家で思いがけない出会いをしてする会話の中で中学時代の数学
の授業の思い出が語れる。・・・サイコロを
5回振って続けて51の目が出たとき6回目
1の出る確率は?ときかれて、みなは一生懸命6の6乗を計算し始めたけどおまえだけ
1/6と答えたことに感動した・・・という場面は数学という思い出のリアリティを感じる。
 今、NHKニュースでは、あべの
リアリティのない復興会見が放送されていた。
 震災後のリアリティを感じる作品。愛知ではミリオン座などで上映中。(HIRO)

2014.02.28 ドゥッチ数列

 西三数学サークル通信114号の「正方形とドゥッチ数列」について水谷
さんたちが書かれた論文が京都数理研の講義録に紹介されています。
 詳しくは
 http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/kokyuroku.htmlの中のNo. 1873
赤字で書かれた
 "Algebra and Computer Science
代数とコンピュータサイエンス" をクリックし、その
中の
No. 14の論文、及び、ウィキペディアのドゥッチ数列https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ドゥッチ数列 
をご覧ください。

2014.01.13 「うれしいひな祭り」の歌の秘密

 退職教員の新春の集いのアトラクションで、遠く福島で活躍する長谷川ファミリー
Top of 長谷川音楽事務所)に名古屋に来てもらい演奏を聴く機会があった。
「八重の桜」をはじめ「四季の歌」など聴きなれた曲をバイオリン、ハーブ、ピアノ、
チェロでほのぼのと奏でてもらいゆったりりとした気分を得た。その中で歌われた
サトウハチロー作詞の「うれしいひな祭り」の歌詞について、あるひみつ(まちがい)
を座興の新春クイズで教えてもらった。余りに有名で気に留めてなかった歌詞だが
実はまちがいが2箇所あるという。さてどこかわかりますか。 

 (1) あかりをつけましょ ぼんぼりに
   お花をあげましょ 桃の花
   五人ばやしの 笛太鼓
   今日はたのしい ひな祭り 

(2) お内裏様(ダイリサマ)と おひな様
   二人ならんで すまし顔
   お嫁にいらした ねえさまに
   よく似た官女(カンジョ)の 白い顔

(3) 金のびょうぶに うつる灯(ヒ)を
   かすかにゆする 春の風
   すこし白酒(シロザケ) めされたか
   赤いお顔の 右大臣(ウダイジン)

(4)
着物をきかえて 帯しめて
   今日はわたしも はれ姿
   春のやよいの このよき日
   なによりうれしい ひな祭り 

(正解は次回例会で・・・HIRO

2014.01.06 朝日歌壇と秘密保護法

 2014年1月6日(月)の朝日歌壇で、永田和宏氏が選んだ歌は10首中
8首が秘密保護法の歌であった。その中の6首が女性である。

・読むことを拒むがごとき小さき文字されど読まねば 秘密保護法 
                                (三島市)渕野 里子
・解っても解らなくても読まねばと全文切り抜く秘密保護法
                                (日野市)太田原イツ子
・目隠しにされ耳ふさがれておとなしく何もいわない羊たちの群
                                (横浜市)禿  正美
・映像に雨降り続くフィルムあり七十年目の秘密保護法
                                (水戸市)中原千絵子
・色褪せし軍事郵便本音など決して書けない赤の検印
                                (武蔵野市)中村 偕子
・あの時もっと反対すればよかったと思う時まで生きるのか私は
                                (藤枝市)菊川香保子
・この頃の一番夫と合う話特定秘密保護法反対
                                (埼玉県)鈴木みさ子
・寿限無寿限無むだ口叩かず年寄りは秘密守って長生きしよう
                                (八王子市)相原 法則

 特定秘密保護法はまことに解りづらい。わざと解らないように書いているの
かと勘ぐりたくなる。しかし、渕野さんも太田原さんも読まねばと詠う。目隠し
された羊になって(禿)、戦前に逆戻りしないためにも(中原。中村)。

※永田 和宏(ながた かずひろ、1947年5月12日 -)は、日本の歌人、細胞
 生物学者、京都産業大学教授、京都大学名誉教授。短歌結社「塔」主宰。
 夫人は歌人の河野裕子。長男永田淳、長女永田紅も歌人。滋賀県出身。
                                    (Wikipediaより)

2014.01.03 名古屋大須演芸場のこと

 正月2日大須へ初詣をかねて、この1月で50余年の
幕を閉じる大須演芸場に出かけた。
 11時開演で夜7時まで3回興行。落語はもちろん、漫才、
漫談、腹話術、講談、玉すだれ芸、音楽ショー、演歌なん
でもありで楽しめた。ちょっと足元が寒いが2500円の木戸
銭で入れ替えなしでOK。日頃は数人の入りもあるというこ
となのに、正月なので、さすがに超満員で立ち見もでるほ
どであった。
 御園座には中部財界が援助しても、大須演芸場には財
界は援助しないと舞台で嘆いていた漫才に共感の拍手が
沸いていた。
 思えば、昨年の正月は東京吉祥寺の前進座劇場の閉
館興行の観劇2年続いて庶民の文化の危機を感じる。
                        (2014.1.2 HIRO)

2013.12.08 私の考える数学の学習の苦手克服・・・「NHKEテレ『テストの花道』を見て

 12月2日(月)、NHKEテレの「テストの花道」で数学の学習法について紹介があり、
「苦手克服のポイント」として次の2つが挙げられていました。

1.公式を自分で使えるように理解する
 公式や解き方をただ暗記するのでなく、その成り立ちを覚えることで公式を忘れにく
くなり、さらに数学の楽しさを味わうこともできる。

(例)連続する数1+2+3+…+98+99+100でいくつなるか?

2.分からない所まで戻る
 中学・高校で習う数学は、「数と式」「関数」「図形」「資料の活用」の4つのカテゴリー
に分けられ、数学で戻って学習するには4つのカテゴリーの流れを意識することが大切。

(例)数Iの二次関数が分からない場合は、中3の関数の  それでも分からなければ中2
の1次関数、さらに中1の比例・反比例とちょっとずつ戻り、自分がわからないところを見
つける。
 この「戻って学習し直す」方法は、「教科書」を使うのが効果的。教科書には必ずその
単元で習う公式の証明が載っているので、そこを理解することが大事

 この「苦手克服のポイント」について、東京の黒田先生(東京電機大学講師)から次の
ようなメールをいただきました。

 「テストの花道」の「苦手克服のポイント」は平凡ですね。こういうことは多分生徒たちは
知っていると思います。それでも苦手なのは「公式を自分で使えるように理解する」といっ
てもどうすればそうなるか分からない。「分からないところまで戻る」といっても,何処が分
からないのかが分からない。だから,中学校の教科書を見たらよいのか、小学校の教科
書を見たら良いのかもわからない。教科書などは見たくもないから学年が終わったら捨て
てしまった、というような事情があるでしょう。ほとんど役に立たないアドバイスではないで
しょうか。

 私だったらこう言います。

 「あなたが数学を苦手にしているのはあなたが悪いのではなく 先生が悪い。先生だけ
でなく,教科書を作った会社,それを検定している文部科学省が悪い。一番悪いのは、生
徒が分かりにくい指導要領を作っている文部科学省だ。だから、あなただけでなく、ほとん
どの高校生が数学
を苦手にしている。
 そこで2つの道がある。『数学ができなくてもいいと思う道』と『数学が分かるようになりた
いという道』
 数学が分かるようになりたいというのであれば数学を一人で勉強するという心構えが必
要だ。
その時
@ 教科書に出てくる定理や問題が「なんの役に立つのか」を考える。
 答が得られないかもしれないが必ず考える。そうすると,あとで答えが得られることがある。
A 問題を解いたら「別の方法で答えを確かめることができないか」を考える。
 このとき,「物差し」や「はかり」が役に立つ。
B 他人の作った問題だけでなく,自分でも問題を作ってみる。そして解いてみる。
C 理解できないところは後回しにする。 理解できるところだけ勉強する。

という方法がいいでしょう。
(以上の話は生徒には分かりにくいかもしれません。例を交えながら,話をする必要があり
ます。)

 つまり数学を「受け取るもの」としてでなく「使うもの」「作るもの」としてとらえるということ
です。

これは語学の学習にも通じると思います。
@ 「こんにちは」「有難う」などのやさしい基本表現を50ぐらい,テープを1週間ぐらい毎日
聞く。そのうち半分ぐらい覚えたら大丈夫。
A 現地へ旅行して使ってみる。
 「いくらですか」「トイレはどこですか」等が通じると嬉しい。 
B 語学学校に入る。週1回程度でいい。
 必ず,その言葉を母語にしている人に習うこと。(その言語を母語にしている人は、学習
者に対して非常にやさしい(はずです)。その人が 日本語を話せない人だと理想的です
が,日本の語学学校の先生方の多くは日本語が話せると思います)この先生と,その言
語で話をすること。

語学には
「きく」「話す」「読む」「書く」の4つがありますが,一番やさしいのは「話す」ことです。「話を
しながら学んでゆく」
これが語学学習の 最も楽なコースです。
(私はこの方法で「韓国語」「スペイン語」が話せるようになりました。ただ「スペイン語」は 
その後使わないので 今では話せません)

数学でも「問題を解きながら学ぶ」よりも「問題を作りながら学ぶ」方がよほど楽だと思い
ます。

2013.12.03 東京理科大学数学体験館」見学

     11月末秩父宮ラグビー場にラグビーの応援に行く機会が
あったので、サークル通信第134号に紹介の「数学体験館」(飯
田橋のすぐ近く理科大近代科学資料館地下)に行ってきました。
 サークルにはおなじみの数々の2次曲線の模型や、多面体模
型、球や円の面積の計算模型、ピタゴラスの定理の教具などが、
AMI教具展同様雑然と並んでいます。(科学館などにある手を触
れるのがためらわれる整然としてない感じを大事にしてほしいと
思います。製作した側の壊されたくない気持ちも分かるのでここ
は難しいところですが。)
 大人は説明を読んでいるだけの人もいますが、家族連れでき
た子どもや友達同士で来た小学生グループはすぐにいじって遊
んでいました。学生数名と職員の方がガイドでいて必要に応じ
て説明もしてくれます。子どもたちが夢中になっていた「2項分布
パチンコ」はサークルにはおなじみのものですが、パチンコ球で
なく木球を用いる大きな作りになっていて、釘にガイドを適当につ
けることでいろいろな分布を考えられるようになっていました。
 開館はウイークデー12時から16時、土曜10時から16時と時間
が限られているので遠方から行くときは要注意。また残念ながら
写真撮影も禁止。パンフレットを少しもらってきました。
                            (2013.12.3 HIRO


                     ↑日本経済新聞 2013/10/2より

2013.11.13 新聞のコラムより

 ある新聞の文芸欄に「数字のおもしろさ・・・7を100回かけたら」のテーマのコラムが載っていた。
「こどもが学校から『7を100回かけたら1の位はいくつになるか?』という算数のおまけ問題を持ち
帰った。単純に100回かけるのはとても難しい。電卓では桁が足りずに1の位は表示されない。だ
がすぐに規則性に気づくので答えは意外に簡単に出る。
 調子にのった子どもは、では10の位はいくつになるかと言いだす。実際にはこれも簡単で、その
理由の説明も難しくはない。こういう整数の問題は面白いし、うまく解けるとその仕組みが神秘的
にすら感じられる。ただそれが何か役に立つかといわれるとなかなか答えにくい。そこで計算する
気の起こらなくなる人もあるだろう。・・・」とあった。「面白いと感じたら損得抜きに問題を考えてみ
るという素直な感性をなくさないでいたい。それが人類の進歩の原動力であるはずだ。」と続いてい
る。
 この筆者は匿名になっているが文芸欄のコラムだから文芸関係の方であろう。
同じ文芸系の人でも「私は2次方程式の解の求め方など一度も生きていく上で使ったことがない」
と当時の文化庁高官である夫に語った人がいたことを思い出した。(ついでにその人は最近また
週刊誌で「出産したら女性は会社をお辞めなさい」という旨の発言をして、物議を醸していることも
思い出した。)
 話を元に戻して、またコラムの続き。「では、7を100回かけたら100の位はいくつになるか、考え
てみましょうか。」で終わっている。
 数学のおもしろさはこのように広がっていくのだと思いました。(H)

2013.11.01 映画「日本の悲劇」を観る 

 地方都市安城では珍しく独立系の作品上映。23日に観にいくが、観客は私を含め2人のみ。
(でも10.12より3週間上映なのは安城コロナもよくがんばっている)
 出演者も仲代達矢、北村一輝、大森暁美、寺島しのぶの4名のみ。場面はカメラ固定で居間
の2方向と仏間と玄関前廊下のみ。そして白黒の画面に(一部カラーもあるがこれも重要なシーン
なので詳細省略)、4人のせりふと音響のみ。聞き逃すまいと背筋を伸ばして観た90分。
 「日本の悲劇」が次々と登場して90分の緊張が重たく後に残る作品。
 監督小林政広。 
 参考『日本の悲劇』http://www.u-picc.com/nippon-no-higeki/     (HIRO)

2013.10.16 二重の虹

2013年10月16日の朝、西の空に大きな虹が見えました。その足下には二重の虹も見えたので、
デジカメで写しました。
内側の虹が主虹、外側の虹が副虹で、色の配列が逆になっています。(takenaka)

2013.10.07 朝日歌壇

  永田 和宏 選

 プレゼンの首相の言にウソでしょ!と叫びし我はふくしま県民  
                              (郡山市)渡辺 良子

 コントロールしておりますのその朝のフクシマのニュースは汚染水流出
                              (本宮市)廣川 秋男

2013.10.05 日本人が不幸になったのは・・」山田洋次は語った

 「男はつらいよ」が全作48作BSジャパンで10.12より放映される。
その前に山田洋次は新聞記者のインタビューに答えて語った。

 「オリンピックは日本をめちゃくちゃにした」
 「今大切なのはオリンピックでなく福島」
 監督にとって映画とは?(記者が尋ねた)
 「あまりそういうことを考えたことはない。君にとって新聞記者とは何か。
僕の仕事よ。僕の商売よ。僕は映画を作って生計を立てている・・」

   「土曜日は寅さん」(BSジャパン)の前に    2013.10.5産経配信

 私も改めて思った。「私にとって教育とは?・・・僕の仕事よ。
商売よ。僕は教壇に立って生計を立ててきた・・・」   (HIRO)

2013.09.13 たぶん)松たか子も悪戦苦闘した(であろう)加速度の定義

 

 これは、若手映画監督西川美和の初エッセイ集「映画にまつわる について」
(実業之日本社)の「x =免許」の章に全体11ページの中に1/2ページを使って登場する
フォークリフト免許の学科試験テキストの一文。このエッセーには、彼女が映画「夢売る
ふたり」制作にあたり主演の松たか子とともにこの免許取得に挑み、悪戦苦闘するくだ
りが面白おかしく書かれていて、とともに受けた試練のつらさを表す表現が上の「定義」
となっている。言葉でつらさを言わずに実物を載せ「どうだ!」というところがさすが映像
作家(?)。松たか子さんだけに試練を受けさせては、と監督自らともに免許受験に挑
むくだりなど、映画つくりの執念を感じさせてくれ、仕事に疲れたときに元気をもらえ
る楽しい本。
 映画だけでなく小説も読んでみたくなりました。映画「夢売るふたり」は現在DVDで
販売中。(2013.9.12 HIRO)

2013.07.29 今週の朝日歌壇

 ・日常で二次関数使う機会ないと知りつつテスト勉強
                        (さいたま市)渡部 円香

 ・文法のテストが難しかった日も雨は地球の中心へ降る
                           (富山市)松田 梨子

2013.07.26 新美南吉生誕100年・・・安城は南吉が青春を過ごした町

 童話「ごんぎつね(ごん狐)」で知られる新美南吉(本名正八)は愛知県半田市の生まれ。
この7月30日は生誕100年。半田市とともに、勤務地であった安城市でも記念のさまざま
のイベントが行われる。安城高等女学校(現安城高校)へは昭和13年赴任。わずか5年
足らずの間であったが、英語、国語、農業を教えたという。(出身は東京外語学校英文科)
在職中にも病気と闘いながらも執筆。「花のき村と盗人たち」はこの頃の作品。18年3月
結核で夭逝。
 サークルの会場である安城文化センターは、桜町小とともに旧安城高女跡地。安城駅
よりサークル会場への道は南吉が通勤した道でもあり、10分ほどの道である。例会参加
のついでに歩いてみてください。
また、安城歴史博物館では7月20日〜10月6日まで特別展「南吉が安城にいた頃」(無料)
を開催。こちらへもどうぞ。(HIRO)


安城駅横の壁画モニュメント(ゆかりのきつねが7匹かくれているといいます)

2013.07.11 『数学文章作法基礎編』(結城浩著 ちくま学芸文庫2013.4)

  『数学ガール』の著者による数式の入った文章の書き方作法。
〈読者の知識〉〈読者の意欲〉〈読者の目的〉を考えよ、という第1章読者から
始まる。「読者」を「生徒(こども)」に置き換えると「指導法」の参考にもなる。
                                         (HIRO)
2012.07.03 フィンランドと日本の教育

「子どもと教科書全国ネット21」という市民団体がある。
この団体のニュース(2013.6.15発行)に興味深い次の記事があった。
  ****     ****
「フィンランドと日本の教育を体験して」
 あれはフィンランドの現地高校の数学の授業中のことであった。斜め前の席の女の子が、
ずっと編み物をしている。靴下だろうか。手元を見ないで編みながら、スクリーンを見つめて
授業を聞いている。先生は気づいていないのか、と思いながら私はノートに目を向けた。す
るとその子の声がした。
 「先生、それはさっきの公式を使ってこうして解くのはだめですか」
編みながら、である。先生は何ら編み物を気にする様子はなくその個の質問に答えている。
編み物が目に入っている筈なのに、注意しない。
そういえば、日本の中学に居た頃にも先生が生徒を注意しないことがあった。中学の授業中、
どうにも騒がしく、携帯電話をいじっている生徒もいた。先生はそれが目に入っている筈なの
に、注意せず、騒がしい中で淡々と板書をし、一人授業をしていた。
 生徒が他の事をしているが、注意しない。一見同じに見える二つの例の教師の行為だが、
その根底にはまったく正反対の理由がある。
・・・・・
 一見同じ行為に見えるが二つの行為の違いは、教育において生徒が中心であるか否かの違い、
そして教師と生徒が対等であり尊重しあっているかどうか、それとも無視しあっているかの違い
から生じるものではないか。・・・・
****     ****
 少し長くなったが、2つの授業の雰囲気がリアルに伝わると思うのでそのまま引用した。
現在早稲田大学教育学部1年のUさんの文章である。
 なお、この団体はご存じない方がいるかもしれないが、新聞ではなかなか報道されない教科書
採択や検定問題に地道にとりくんでいる、家永裁判を支援するグループの流れを引き継いで活動
している教員、研究者、教科書関係編集者、市民などでつくられている団体です。  
                                                     (HIRO)
2013.06.24 「慰霊の日」

 6月23日(日)沖縄戦の全戦没者を悼む「慰霊の日」追悼式で、日本のいちばん西にある
小学校、沖縄県与那国町立久部良(くぶら)小1年の安里有生(あさとゆうき)くん(6)が、自
作の詩を一生懸命読み上げた。最近ひらがなを習い終えたばかり。県平和祈念資料館が
募った「平和のメッセージ」に寄せられた1690点の中から選ばれた。


    へいわってなにかな。
    ぼくは、かんがえたよ。
    おともだちとなかよし。 
    かぞくが、げんき。
    えがおであそぶ。
    ねこがわらう。
    おなかがいっぱい。
    やぎがのんびりあるいてる。
    けんかしてもすぐなかなおり。
    ちょうめいそうがたくさんはえ、
    よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。
    みなとには、フェリーがとまっていて、
    うみには、かめやかじきがおよいでる。
    やさしいこころがにじになる。
    へいわっていいね。へいわってうれしいね。
    みんなのこころから、
    へいわがうまれるんだね。

    せんそうは、おそろしい
    「ドドーン、ドカーン」
    ばくだんがおちてくるこわいおと。
    おなかがすいて、くるしむこども。
    かぞくがしんでしまってなくひとたち。
    ああ、ぼくは、へいわなときにうまれてよかったよ。
    このへいわが、ずっとつづいてほしい。
    みんなのえがおが、ずっとつづいてほしい。

    へいわなかぞく、
    へいわながっこう、
    へいわなよなぐにじま、
    へいわなおきなわ、
    へいわなせかい、
    へいわってすてきだね。

    これからも、ずっとへいわがつづくように
    ぼくも、ぼくのできることから

    がんばるよ。
(与那国町立久部良小学校1年 安里 有生)

2013.05.13 「弱くても勝てます」(高橋 秀美・新潮社 ¥1300+税)

 開成高等学校は、毎年200人近く東京大学に合格するという日本一の進学校である。
 そんな高校にも硬式野球部はある。その野球部が平成17年(2005年)の全国高等学
校野球選手権の東・東京大会でベスト16にまで勝ち進んだ。しかも、最後に敗れた国士
舘高校は東・東京大会の優勝校である。
 開成高校のグランドは一つしかない。野球部がグランドで全体練習できるのは週1回、
2時間ほどである。しかも雨が降れば中止である。開成高校の野球部の練習はいたって
静かで坊主頭の生徒もいない。それぞれが黙々と課題に取り組むが、異常に下手である。
ゴロが来ると外野の股の間を抜けていく。さらに、後ろで球拾いをしている選手の股まで抜
けていき、壁でようやく止まる。フライが上がると選手は球の軌跡をじっと見つめて構え、球
が十分近づいてからあわててジャンプして後逸する。キャッチボールでもエラーをする。
 練習試合で開成高校のピッチャーがマウンドでキャッチボールを始めると監督が声をかける。
「一生懸命なげようとするな!」、「コントロールしようとするな!」、「厳しいところに投げよう
とするな!」、「抑えようとなんて思うな!」、「甘い球を投げよ!」

【青木監督の野球哲学】
青木秀憲(東大野球部出身、群馬県立太田高校から東大教育学部を経て大学院に進学、
修士号を取得後、開成高校の保健体育科教諭 1999年より野球部監督)

「ハイリスク・ハイリターンのギャンブル野球」 
圧倒的に戦力が異なるチームとトーナメントで戦うので、一般的なセオリーは通用しない。
打順は 1番:足の速い選手 2番:バントなど小技ができる選手 3番・4番:強打者で1点
を返すが一般的なセオリーだが、これには“相手の攻撃を抑えられる守備力がある”という
前提が隠されている。開成高校には、それがないから10点取られる前提で一気に15点取
る打順を考えなければならない。そこで、1番は強い打球を打てる可能性にある選手、2番
はもっとも打てる強打者、3番、4番、5番、6番までそこそこ打てる選手を並べる。すると、8
番、9番がヒットやフォアボールで出塁すると大量得点のチャンスが来る。いったん勢いが付
くと誰も止められない。
「ポジション」
 ピッチャー:投げ方が安定している 内野手:そこそこ投げ方が安定いる。外野手:それ以外。
守備は案外、差が出ない、10点取られるつもりで守備をする。従って、練習はほとんどがバッ
ティング練習である。
「必要十分な練習」
 開成高校の野球部は本当に必要な練習しかしない。ダブルプレーは必要以上だからとらな
くてもよい。自分の守備範囲を無理なくさばいてアウトにすることが必要十分なこと。ピッチャー
はストライクをとること、打者は打球を遠くに飛ばすこと、打撃で大切なのは球に合わせないこと。
空振りになってもいいからおもいきり振ることが必要十分。ベンチで声を合わせたり、ウォーミッグ
アップを号令をかけて全員そろってやる練習は必要以上のこと。ヨソのチームはムダな練習をし
てくれていると考えて必要な練習を徹底的にする。
「偉大なるムダ」
 開成高校の野球は小賢しい野球、ちょっと上手いとかそんな野球はしない。自分たちのやりた
いことを仕掛けて、そのやり方に相手を引っ張り込んでやっつける。失敗するかもしれない。勝つ
こともあれば負けることもある。勝つ可能性を高める。これなら、国士舘や帝京にも通用する。
 野球に教育的意義はない。野球はやってもやらなくてもいいこと。ムダでもある。しかしこれだけ
多くの人に支えられているのだから、偉大なるムダである。今の学校教育はムダをさせないで、
役に立つことだけをやらせようとする。何が子供たちの役に立つのか立たないのか分からない。
社会人になればムダなことはできない。今こそムダがいっぱいできる時期である。ムダだから勝
負にこだわる。じゃんけんと同じ。勝ったらエラいわけではない。負けたらダメじゃない。だからこそ、
思い切り勝負ができる。

「青木監督以前の野球部」
 大学生のOBが代々監督を務めていた。公式戦で勝つのは4,5年に1回、1回戦で勝つことが
目標だった。練習は週2回あったが、異常に下手で、内野ゴロはすべてエラーしてヒットになる。
ゴロは全身をグローブだと思って体で受け止めろと言われ、本当に体で受け止めて肋骨を折った
選手がいた。バットに上手く当ててセカンドの頭を越えることが目標で、守り勝つ野球をめざしてい
たが、バットに当たったのが3球だけで、それもすべてファウルだった試合もあった。(Takenaka)

【全国高等学校野球選手権の東・東京大会」の戦績
2005年
1回戦 開成高校10−2都立科学技術高校(7回コールド)
2回戦 開成高校13−3都立八丈高校(5回コールド)
3回戦 開成高校14−3都立九段高校(7回コールド)
4回戦 開成高校 9−5都立淵江高校
5回戦 開成高校 3−10国士舘高校(7回コールド)優勝校
2006年
1回戦 開成高校3−10明大明治高校
2007年
1回戦 開成高校10−0都立桜町高校
2回戦 開成高校 5−3都立小松川高校
3回戦 開成高校 0−1修徳高校(準優勝校)
2008年
1回戦 開成高校24−0都立蒲田高校
2回戦 開成高校2−14駿台高校
2009年
1回戦 開成高校2−4都立桜町高校
2010年
1回戦 開成高校1−9郁文館高校
2011年
2回戦 開成高校6−7都立江戸川高校

2013.05.05 バラと講演

 「アンネのバラ」が今年も庭で咲きました。
5月3日ごろにはいつも満開ですが、例年
よりも少し遅れました。花も幾分少なめなの
は、時節柄なのでしょうか。

 5月3日名古屋市公会堂で開かれた憲法
集会は大田昌秀元沖縄県知事の講演。
締めくくりは永井隆博士の「いとし子よ」
(1949年10月)からを引用。以下はその
一部。

・・・・「私たち日本国民は憲法において戦争
をしないことに決めた。…
 わが子よ!
 憲法で決めるだけなら、どんなことでも決
められる。憲法はその条文どおり実行しな
ければならぬから、日本人としてなかなか
難しいところがあるのだ。どんなに難しくて
も、これは善い憲法だから、実行せねばな
らぬ。自分が実行するだけでなく、これを
破ろうとする力を防がねばならぬ。これこそ、
戦争の惨禍に目
覚めたほんとうの日本人の声なのだよ。


重たく心に残る講演でした。 (HIROTA)

2013.03.15 体育とスポーツの図書館

 豊田市足助町に「体育とスポーツの図書館」があります。国内では初めての
体育とスポーツ及び健康教育に関する専門図書館で2010年2月にオープンした。
蔵書数は約3万点で、開館時間内では自由に閲覧でき、貸し出しも行っている。
開館日は水・木・金・土曜日のAM10:00〜PM5:00(10月〜3月はPM4:30)
です。研究会場や近隣の宿泊施設を利用した宿泊学習の場としても利用できる。
問い合わせは成瀬 徹(0565-62-0016 Mail
naruse22@asuke.aitai.ne.jp


足助の町並みを見渡せる高台にある。

玄関


             ↑成瀬氏


事務室にはコピー機、電話、パソコンがある。


事務室の隣には囲炉裏の部屋もある。


2013.03.09 映画「東京家族」と「おだやかな日常」

 この冬上映された2本の映画。一方はメージャーで2月近くのロングラン。
一方はインディーズ系で名古屋でも40席の単館上映。しかしどちらも2年前
の3.11以後今につながる日本のすがた、ありふれた日常をこれでいいのか?
と考えさせる名画。
81歳の監督山田洋次と、28歳のプロデューサー兼主演の杉野希紀。
老いも若きもがんばれる、がんばらないと、と思いました。 (2013/3/8 HIRO)

「東京家族」    
http://www.tokyo-kazoku.jp/
「おだやかな日常」 
http://www.odayakafilm.com/

2013.02.10 「いじめ問題で示唆に富むHP・・・折出健二氏のHPが面白い」

 折出さんは愛知教育大学の副学長。大学の管理職としての思い、生活指導の
研究者としての見解に加えて、生活者としての遊び心と知識人としてのうんちく・・・
面白く読ませてもらっています。
 その中で、いじめ問題の見解は現場に少しだけ関わる立場として参考になります。
◇◇ 「大津市・いじめ自殺事件」第三者委員会調査報告「提言」を読んで ◇◇

Welcome to Kenji’s Home Page ようこそ折出 健二(おりで けんじ)のホームページへ 
(http://homepage3.nifty.com/empowerment/index.htm)            (HIrota)

2012.11.2 「スズメバチの巣」

今暴れ回っている話題のスズメバチの巣を入手しました。
みごとな正六角形で作られています。


 「シンメトリー」ヘルマン・ヴァイル著 遠山啓訳 紀伊国屋書店 1970
など参照(hiro)

2012.09.16 戦争絶滅受合(うけあい)法案

 二十世紀の初めごろ、デンマークの陸軍大将が、こんな法律があれば、戦争をなくせる
と考えて起草した法案がある。題して「戦争絶滅受合(うけあい)法案」
▼戦争の開始から十時間以内に、敵の砲火が飛ぶ最前線に一兵卒を送り込む。
順序はまず国家元首、次にその親族の男性、三番目は総理、国務大臣、各省の次官、
そして国会議員(戦争に反対した議員を除く)、戦争に反対しなかった宗教界の指導者…
▼妻や娘は従軍看護師として招集し、最前線の野戦病院で働く。権力を持つ者から犠牲になるなら、
自らは安全地帯にいてナショナリズムをあおる政治家は姿を消すだろう

                                 中日新聞 9月16日 中日春秋

2012.08.07 朝日歌壇

 8月6日付けの朝日歌壇に脱原発の歌が複数紹介されている。

  永田和宏 選

 炎天に我もとぼとぼ蟻のごと脱原発を唱えて歩く   (三郷市)岡崎 正宏

 佐々木幸綱 選

 炎天の「さらば原発集会」に出たき八十路の思いよ届け (東京都)峰岸 愛子
                                      

 高野公彦 選

 大江さん、寂聴くさん、龍一さん十万越ゆるノーのどよめき (名古屋市)諏訪 兼位 

 福島の原発事故直後、日本では脱原発のデモはないのかと言われて
いましたが、毎週金曜日に各地でデモが起こり、朝日歌壇にも脱原発の
歌が選ばれるようになりました。この力は本物です。

2012.07.29 「江戸の天才数学者 世界を驚かせた和算家たち」

 鳴海風さん9冊目の本が7.25付けででました。「江戸の天才数学者 
世界を驚かせた和算家たち」(新潮選書 税別1100円)

 吉田光由 渋川春海 関孝和 建部賢弘 有馬頼? 会田安明 山口和 
小野友五郎の6人を取り上げたノンフィクションです。本の帯に「『あの』渋
川春海はじつは策略家?」と書かれているのがおもしろいです。(HIRO)

2012.07.06  あるΣ計算のテスト用問題

3年の考査に穴埋め形式で次の問題を出しました。

2012.05.20   COSMO時代の小林昭さんのこと

 晩年河合塾COSMO名古屋で活躍したころの小林昭さんについて知る貴重な資料がある。
もう絶版になっている「大検(・・)(注・・・当時の呼称、現在は高卒認定(高認)と略されている。)
活用完全ガイドブック92年度版」(JICCブックレット)である。
その中でインタビューに答えて登場し、COSMOでの数学の講義ついて次のように述べている。

《・・・・基礎数学はその名の通り数学の基礎的な部分ですから、当然大検(・・)でも必修科目です。
わたしのやっていることは簡単に言えば、数学ってものがわからなくなってしまった生徒を1年かけて、
軌道に乗せるということです。
 一般の高校と何が違うかといいますと、一番の違いは、まずここでは教科書というものを使いません。
文部省(・・・)(注・・・現在は文科省)の検定を受けた教科書を使わない、という意味です。わたしたち
数学の教師がそれぞれの担当を決めて作ったテキストを使用しているんです。数学というと、何か非
常に難しいことをやっているように思われるのですが、特別なことをやってるんじゃないのです。既製
概念にとらわれずに、それがこの世の中でどう利用されているのかを知ることが大切なんですね。
つまり机の上の勉強だけじゃなくて、数学の原点といいますか、存在感みたいなものを確かめる作業
が必要だということなんです。そのために教材なんかにも、自分なりの工夫を凝らしています。例えば
振り子。これは無理関数の説明にもなるんですが、振り子を吊るヒモの長さを50cm、1mから最長で
は4mもの長さにして、振り子の揺れる時間・スピードを調べたりするんです。ちょうど二階の窓からぶ
ら下げて、一階で計るって調子です。二次関数については ってのを知るために測量なんかで使ってる
スケール、それにメトロノーム、金属の玉なんかを組み合わせた実験セットなんてのも作ってます。》・・・
《ここでは(注・・・COSMOのこと)結構思った通りにやってる。生徒の数も十数人ですから一対一の
会話ができますし、一人一人の理解度も、その場でわかる。授業に関して言えば生徒の数が少ない
というのは非常にいいですね。高校教師時代を振り返って思うのは、当時は「高校ぐらいは卒業しな
きゃ・・・」って気持ちがあったけど、今は逆に「嫌なら無理しなくても・・・」と思うんです。これは3年間
ここで教えてきて、自分自身の中で変わってきた点でもあるんだけど、勉強には「時」があると思うん
ですよ。自分がその気になったとき、それが勉強するのにも一番いい時なんです。だから欲を言えば、
勉強したい時に学校に行って、嫌なときには社会へ出て働いたり、そういう仕組みみたいなものがもっ
とできあがっていけばいいとも思いますね。現在の制度の中だと、どうしても学校やめたらそれで勉強
自体がおしまいになってしまいますから。・・・》


河合塾COSMOについては、サークルHPのリンク集にある「よしだはじめのページ」から閲覧すること
ができる。ちなみに吉田さんは数教協国際委員会の責任者であり、COSMO東京の数学講師でもある。
                                                       (HIROTA)

2012.04.14 吉本 隆明氏逝く

 戦後思想界の巨人、吉本隆明といっても、今の若い人にはピンとこないかもしれないが、作家
の吉本ばななのお父さんといえばへえ〜という人もおおいだろう。吉本隆明氏は東京工業大学の
出身で大学では数教協を作った遠山啓氏の教え子である。吉本隆明氏の文章は難解で有名だが
彼が遠山啓が亡くなったとき、「遠山啓さんのこと」という文章を文芸雑誌「海」(中央公論社)に
1979年11月特別号に書いている。そして、その文章は雑誌「ひと」の『遠山 啓 追悼特集』に
転載されている。これは私の大好きな文章である。まだ、読んだことのない人のため、ここに紹介
します。

『遠山啓さんのこと』(PDF版)

2012.04.01 蒲郡・西浦温泉での第20回数教協全国高校集会終了

 蒲郡・西浦温泉での第20回数教協全国高校集会終了。北は北海道洞爺湖畔の壮瞥高校から、
南は沖縄宮古島高校の先生まで全国研究集会にふさわしい各地からの参加。新教科書スタート
前夜の集会として、「データの分析」や「整数・互除法と不定方程式」の発表は関心をよび分科会に
多くの参加があった。
 北数協から借用した大会用ネームプレートを今夏全国大会の鹿児島事務局へ送付し、夏の大会
に向けてのバトンを渡す。
 第60回数教協全国大会は8月6日〜8日霧島市で開かれる。記念講演は名古屋出身で京大名誉
教授の益川敏英さん。
 「噴火口近くて霧が霧雨が」と霧島を歌ったのは、「東の草田男 西の左右」と称された京大三高俳
句会の「闘う俳人」藤後左右。かつて「志布志湾公害防ぐ会」会長として自然保護の先頭に立った
お医者さんでもあったという。
 愛知からは遠く、新幹線か飛行機か迷うところであるが夏の日程に是非。(Hirota)

2012.03.19 小林先生の経歴とレポート

 1984年7月に行われた愛知県高等学校教職員組合主催の「第1回愛高教
 力量講座」での小林先生のレポート

           『数学にこころとイメージを』(PDF版)

2012.03.04 小林先生への追悼文

 先日、小林先生についての問い合わせのメールが来た。差出人は1990年から
翌年まで、名古屋の大検予備校(河合塾)で、小林昭先生の教えを受けた、現在
東京在住の杉浦陽子さんからでした。
 残念ながら、小林先生は1993年11月24日に亡くなられたことを伝えると、次のよ
うな追悼文を寄せていただきました。

 いまはどうなのか知らないが、1990年代のはじめは、受験産業の黄金時代だっ
た。大検予備校も、また然り。何が何でも高校は出ていなければ、社会から相手に
されない、などということは知らない私たちは、無邪気に予備校の門をくぐった。予
備校は営利企業のようなものだから、学費を収納すれば、あとは、まあどうでもいい
のだ。1週間も経てば、教室に出てくる生徒は、5分の1に減る。親不孝者ばかりで
あった。
 小林先生は、「基礎数学」という科目を教えておられた。中学数学もろくに分から
ない生徒を担当されていた。教材は、手作りだった。やはりここも、親不孝者が多く、
受講生は数人しかいなかったので、丁寧に教えてもらえた。
 しかし、大検数学Iに3か月で合格できるほど世の中は甘くない。
 翌年、私はまた小林先生の授業を受けていた。大検レベルの講義が理解できなかっ
たのだ。その夏、小林先生は東ドイツで、おいしいビールとソーセージを堪能されたと
おっしゃった。たぶんモノ欲しそうな顔をしていたのだろう。先生は、私と友人に、大検
に受かったら祝杯を挙げに行こうといわれた。そして、夏が終わり、私たちはあっぱれ
合格した。
 先生は私と友人を、今池の中華料理店に連れて行ってくださった。先生はビールを
おいしそうにのまれ、こんな話をされた。「数学は、哲学のように面白い」その時、哲学
のような数学に関心をもてば、後になって公務員試験の数的推理が理解できずに絶望
せずに済んだかもしれない。先生が、ドロップアウトした生徒ばかりの大検予備校で教
えられていたことも、お考えがあったのだろう。私は、何も知らなかった。そこまで考え
ることが出来ないほど、子供だったのだ。
 あれから、20年近くが経った。私は、今でもモノを良くは知らない。先生から教わった
のは、「知ったかぶりをしない」ということだったのかもしれない。     (杉浦陽子)

2011.12.24 「なんいもないけどやってみた プラ子のアフリカボランティア日記」
        (栗山さやか・岩波ジュニア新書)

 静岡の田舎の高校を卒業後、東京の短大に進学。
短大2年のとき、渋谷にある109のショップで週末働
き始める。日焼けサロンに週3回は通う渋谷系ギャ
ルは、短大卒業後もその店で働き、店長にまでなる
が、22歳で退職。その後、OLやフリターをしていた
とき、九歳から近所で一緒に育った親友が25歳で
亡くなる。親友の一周忌が終わって海外に出ようと
決意し、世界放浪の旅に出る。東南アジアやインド、
バングラディシュ、ヨーロッパ、中東を一人で貧乏な
旅を続ける。そして、訪れた、アフリカの中でも特に
貧しいエチオピアの医療施設では、HIVや末期がん、
貧困に苦しむ女性たちだった。医者や他の国のボラ
ンティアからも見放された彼女たちに献身的に寄り
添い、多くの患者さんたちの最後を看取ったプラ子
の感動の活動日記です。
 著者のHP「プラ子旅する−−−まだアフリカです」
をまとめたものです。

2011.10.9 若き歌人・俳人

2011年10月9日(日)の天声人語
 青い閃(ひらめ)きに打たれる心地よさは同じとみえ、選者も姉妹の投稿を楽しみにしているという。
〈今すぐに大人になりたい妹とさなぎのままでいたい私と〉松田梨子(りこ)。〈走るのがおそい私は泳ぐ
のが苦手な魚と話してみたい〉松田わこ▼富山市の松田姉妹は、朝日歌壇にきらめく幼年歌人の代表
格だろう。梨子さん(13)、わこさん(10)は昨年春に初登場、掲載は仲良く30首を超え、はや常連の
域である▼よく互いを詠む。〈妹の笑顔の寝顔かわいくて歯磨き中のパパまで呼んだ〉、〈玄関でクルッ
と回ってスカートをふわっとさせてねえちゃんお出かけ〉。〈妹は新しいブーツ欲しくって勉強をするお手
伝いをする〉、すると〈新しいブーツで行ったコンサートきちんと足をそろえて聞いた〉▼歌は姉妹の成長
記でもある。〈試着室鏡の中に私より先にセーラー服着た私〉と姉は大人びる。妹は〈ガイドブックとおん
なじ抹茶パフェがきて京都を食べた上から順に〉と、おちゃめに我が道をゆく▼姉妹は母由紀子さん(41)
と散歩しながら、指を折る代わりに、大きな声と歩数で五七五七七のリズムを体に刻んだという。大地か
ら授かった歌心は、両親との歌集『たんかでさんぽ』(角川書店)にも息づく▼娘を「なでしこ」にしたい向
きもあろうが、足の使い道は色々ある。瑞々(みずみず)しい感性と情熱が三十一文字に向かう時、限り
ある経験や語彙(ごい)はハンディにならない。輝ける童心、恐るべし。大人にまねできない、今が盛りの
才能を見守りたい。

 2010年10月10日の朝日歌壇にも

 勉強のねえちゃん飛んで来ないよう静かに静かにぎょうざを包む  松田わこ

 と妹の歌が選ばれていた。

 俳句の世界でも、小林 凛 君(小学校4年生、10歳)は

 紅葉で神が染めたる天地かな   (2010年12月)
 影長し竹馬のぼくピエロかな    (2011年2月)
 黄金虫とりどりの動く虹       (2011年6月)
 ブーメラン返らず蝶となりにけり  (2011年7月)
 万華鏡小部屋に上がる花火かな (2011年7月)

 と朝日俳壇に入選をしている。

2011.04.18 みつはしちかこと俳句

 4月18日(月)の朝日新聞の朝刊に「小さな恋のものがたり」や「ハーィあっこです」
のマンガの著者で有名なみつはしちかこ氏の近況が紹介されていた。
 昨年3月に夫を亡くし、ひと月後には心不全で意識不明。2ヶ月の入院生活。退院
後の一人暮らしでは絵筆は取ることができなかったが、10代から続ける俳句には向き
会え、本名の青木 千禾子(あおき ちかこ 旧姓三橋)で朝日俳壇に句を投稿した。

  クーラーの嫌ひな夫婦元気なり         (2010年9月27日)
  
おそろしきものに夜更けの木の葉髪   (2010年10月18日) 
  街路樹の街秋風とはしやぎ行く     (2010年10月25日)
  さくらより濃き香濃き色さくら餅      (2011年2月13日)
  心臓の色の椿を拾いけり         (2011年4月18日)
  悲しみに寄りそふさくら咲きけり     (2011年4月24日)
  呼びに来よ初夏のカーテンふくらませ (2011年7月12日)
  衣更へて新老人の初々し        (2011年7月12日)

 1年弱、絵筆をとらず、生きる意味を問うてきた。詩画集「あなたにめぐりあえてほんとうによかった」(相田
みつお/書・詩 みつはしちかこ/絵 ダイヤモンド社)は復帰作となる。
 

2011.02.25 2011と素数

 「文藝春秋」2011年3月号に「博士の愛した数式」の著者 小川洋子氏が
知人からのメールに
 「2011は連続する11個の素数の和であり、連続3個の素数の和でもあります。
また、2011自身も、平成23年の23も素数ですから、今年は素数に囲まれた1年
なもかもしれません。」という紹介があります。

 
2011=157+163+167+173+179+181+191+193+197+199+211
    =661+673+677

2010.12.26 折り紙の本 「おりがみ あじさい折り 藤本修三ワールド」
                (誠文堂新光社 1800円)

 藤本修三氏は1922年、大阪生まれ。
国立浜松高等工業応用化学科を卒業。
元兵庫県立高校教諭(化学)。折り紙で
授業する先生として近隣の学校にも知
られた存在であった。藤本氏の折り紙
は日本のみならず、広く外国にも知られ、
「フジモトキューブ」「フジモトアップル」は
特に有名である。しかし、藤本氏の著書
は含蓄の深い本ではあるが、分かりやす
い本とはいえませんでした。
 そこで、今回、斉藤聡子さん(西三数学
サークル)と丹羽兌子さんが折り手に優し
い本を作りたいと話していた2009年の秋、
同じ思いを持っていた布施知子氏と出会
い、1年間の作業を経て、「あじさい折り」
をまとめたのがこの本です。
 見た目も美しく、心洗われる折り紙の
本です。

2010.12.20 書評

「理系への数学」(現代数学社)2011年1月号の「今月の本」に岸 吉堯氏による
「たのしくわかる数学100時間」(日本評論社)の書評が出ています。 
 岸 吉堯氏は1937年生まれ、元兵庫県立高校教諭、著書は「入試問題が語る
数学の世界」(現代数学社)、「現代の綜合数学 T 高校生の代数・幾何」(現代
数学社・1973年発行。。橘 謙、名倉嘉尊らと共著、現在は「大道を行く高校数学」
という書名で、再発行されている。)
書評を見る

数学教室(国土社)2010年7月号には瀬山士郎氏による「見える数学 1 手作りの
教具・教材」(星の環会)の書評が出ています。 
書評を見る

2010.12.8 朝日俳壇

朝日新聞11月29日(月)の朝日俳壇に

 木枯や目玉の中の西東 (前橋市)瀬山 士郎

という句が載っています。選者は金子 兜太氏です。「数年前から俳句を作り始めて、
落選につぐ落選の果てに今度初めて朝日俳壇で選句されました」
(瀬山氏のHPより)
とのことで、本当におめでとうございます。
 瀬山先生(群馬大学)は西三数学サークルの合宿研究会や東海地区の研究会にも
講師として何度か来ていただき、いつも数学教育の新しい視点を気づくかせていただい
ています。今後は朝日俳壇からも目が離せません。

2010.08.06 広島市長 平和宣言

 数教協前委員長野崎先生の教え子である広島秋葉市長の平和宣言には、かつて、
大学で数学を教えていた、“数学者”の言葉が感じられました。

 「内閣総理大臣が、被爆者の願いを真摯に受け止め自ら行動してこそ、『核兵器ゼロ』
の世界を造り出し、『ゼロの発見』に匹敵する人類の新たな一頁を2020年に開くことが可
能になります。」

2010.7.25 森 毅先生ご逝去

 数教協の大会では、東海地区へ河和の全忠寺の第1回大会以来たびたび足を運んでいただいた。
自分としては、81年10月に知立で西三数学サークルと豊田高校生活指導研究会共催で、「厳しい
学校か、楽しい学校か」というような趣旨で、生活指導の実践家とのバトル講演をしていただいた。
そのあと、気楽に夕食交流会につきかってきただき、「学校ファシズムを蹴っとばせ」(1981
年6月太郎次郎社刊)という著作に《サボり教師のために  森一刀斎》というサインをいただいた。
「受験とつきあう方法」「受験戦争の中の数学」などの話を興味深く読んでいたこと思い出す。
 その後は、沖縄大会以降新聞やCMなどでしかお目にかかれていないが、今から思うと電話ひとつ
で無茶な企画にも快く(と私は今でも思っている)応じてくれた森先生に改めて感謝し、お悔やみ
とします。                                   (Hirota)

朝日新聞「天声人語」2010年7月27日(火)付

 数学者の森毅(つよし)さんは京大の教授だったころ、授業で出席をとらなかった。
あるとき、出席をとってほしいと学生が言ってきた。単位取得に出席を考慮してほしい、
ということらしい。そこでこう答えたそうだ▼「よっしゃ、出席してないヤツは少々答案
の出来が悪くても同情するけど、出席したくせに出来の悪いのは容赦なく落とすぞ」。
学生は黙ってしまったそうである。自身、学生のころよくサボった。父親には
「学校を休んだ日は、学校へ行くより充実した一日を送れ」と言われていたそうだ
▼さまざまな逸話や、社会問題へのユニークな発言で「最後の名物教授」と親しまれた
森さんが亡くなった。退官後は自ら「老人フリーター」や「言論芸能人」と称していた。
自分にも他人にも、自由と放任を貫いた人だった▼発言はしなやかで飄々(ひょうひょう)、
ときに過激でもあった。だが姿勢は一貫していた。「新しいことを始めるには優等生だけ
ではだめ。突拍子もないことを言い出すのは、大抵はスカタンですわ」。
はみ出しがちな人への愛情が言葉の端々ににじんだ▼『エエカゲンが面白い』
『まあ、ええやないか』『ぼちぼちいこか』……。肩の力を抜いた著書名の数々は、
人生の達人からのエールでもあったろう。「元気になれ、がんばれというメッセージが
多すぎる」と案じてもいた▼入学から就職まで最短で駆け抜ける今の大学に、
さぞ苦言は多かったに違いない。「予定通りの人生なんてそうあるもんやないよ」。
享年82。あの柔らかい関西弁がどこからか聞こえる気がする。

2010.5.17 国際宇宙ステーションを見よう

 下の2枚の画像の矢印の先にあるのが、人工衛星(国際宇宙ステーション)です。
音も無く、スーと移動していきます。高度が高いときは、1等星よりも明るく見えます。
明るいのが月で、屋根の上の星が金星です。(5月17日20時9分頃)

見える時間は、HP:名古屋市科学館→天文情報→国際宇宙ステーション(http://www.ncsm.city.nagoya.jp/astro/iss/)
に下図のような情報が載っていますのでそれを見て探してください。

2010.01.23 「知覚の扉」豊田市美術館

会期:

2010年1月9日[土]−3月28日[日]

休館日:

月曜日(1月11日、3月22日は開館)

開館時間:

10:00−17:30/入場は17:00まで

会場:

豊田市美術館 展示室1、2、3、4

主催:

豊田市美術館、「あいちアートの森」実行委員会

観覧料:

一般300円[250円]、高校・大学生200円[150円]、


 
蛍光管が下から上に順に点滅し、中に
いると、上昇しているように感じる。




 
上下は鏡で周りはスクリーンとなって
おり、外から映像が流れれ来る。


 
斜めから見ると森が見える。


 
正面からはばらばらの木が見える。


 出口の片隅に「誰も来ない展示室」と
名づけられた展示物


 
作品は小さなテーブルや食器がおいて
ある。


 
美術館の入り口にドームがある。


 
中に入ると、ドームの表面には小さな
穴が開いており、星座のようである。